株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズ

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Technology

N&Iシステムズ マーケティング担当の内藤です。
今回は前回に引き続き、「クラウド」の前提となる技術:「仮想化」について考えてみたいと思います。

前回までのこのコラムで、コンピュータは、「所有」するものから、「利用するもの」へ変わる。これがクラウドコンピューティングの基本的な「概念」と書きました。
自分で発電設備を持たずに電力会社から電気を買うようなものだと。
でもちょっと考えてみると、レンタカーやコインランドリーも「利用するもの」ですが、これらは革命的とは言われません。

なぜでしょう?何故、コンピュータだけが特別扱いされるのでしょうか?

 

これは、ITにおける「仮想化」技術が進展し*1、SDx *2に発展し、物理的な制約から解放された「論理的」なものとして扱えるようになったこと、かつ、飛躍的に効率化されたことが他と大きく異なるからです。
改めて言うべきものでもありませんが、まず、この仮想化技術がすごい。

 

他社の宣伝をするわけではありませんが、今まで何十台のサーバーで動いていたシステムを1台の物理的なサーバーに集約し数十台の仮想マシン(VM)で動かせる事ができるようになったのです。*3 (これは今の日本のIT業界でも常識の範囲です。)

 

この仮想化技術のもとで、「広大なリソースプール」を構築し、これらの運用や調達などを「自動化・自立化」*4 し、コンピューティングのTCO*5 を徹底的に削減したものが、クラウドであり、だからこそ「利用するもの」に変わったことが革命的な技術*6になるのです。

 

この「仮想化技術」は、大きく「サーバー(VM)」、「ストレージ」、「ネットワーク」、「デスクトップ」などがあり、VMwareやMicrosoftやOSSなどで提供されています。
これだけでも深く広範な知識が必要になります。

しかし、クラウドの前提となる技術ですから、広く浅くでも良いので一通りは知っておく必要があるでしょう。そして、「仮想環境≠クラウド」という事は心に留めておくべきことだと思います。

 

*1 VM ( Virtual Machine = 仮想コンピュータ) の概念は、IBM社のメインフレームのSystem 360 Model 67が最初だと言われています。1998年VMWare社が設立され、2000年代に大きく進展し今日に至ります。

*2 Software-Defined Xの略。 XがNetworkなら、SDNと呼ばれる。単一のシステム資源だけでなく、仮想化された様々なシステム資源をとりまとめ(リソースプール)、それを分割する「Virtual Machine」をソフトウェアで定義できるものになりました。これにより、物理的な作業(コンピュータと調達する、配線を実施、各機器を現地で直接設定すると言う作業)が不要になり、コンピューティングに関するインフラ整備が格段に効率化できるようになりました。 また、「x as a code」という呼び方もあります。 xがインフラなら、「Infrastructure as a code」になります。

*3 一般的には、20台から50台くらいのサーバーが1台に集約できます。(利用状況によりますが、実態としてこれくらいの集約が可能と言われています。)これだけで、H/Wコストは何十分の一になります。でも、VMwareとかの商用ソフトを利用するとS/Wのコストがそれなりにかかるのですけど。また、OSSであるLinuxでも仮想マシン(KVM)をつくることができます。Amazonではこれを独自に改良し利用していると言われています。(公式的には非公開)

*4 日本企業では、100台のコンピュータを監視・運用するのにどれくらいの人数をかけているでしょう?少し前のニュースで、Amazon社では自社が提供するクラウド(AWS)において、1人が監視するサーバ(VM)の数は2万台を超えているという記事がありました。

*5 TCO = Total Cost of Ownership の略。コンピュータの導入や、管理維持に関わるすべてのコストの総額のこと。

*6 ちなみに、日本で「クラウド」と称されているものには上記を満たさないものがたくさんあります。それって、ただのホスティングでしょ、とか、それは単なる仮想環境でクラウドではないでしょと、つっこみたくなるものが・・。はやり言葉には乗っかった方が良いという風潮でしょうか。この辺は情報の受け手が賢く見極めないといけないと思います。

 

naito

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