株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズ

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Event & Seminar

去る10月21日にLPI Japan理事長の成井弦氏を講師に招き「オープンソースムーブメントが創り出す新たなビジネスモデル」と題する社内向けセミナーを行った。 NILEを埋め尽くした参加者とのインタラクティブな講演の中で成井氏は”最大の貢献者が最大の受益者”、”ソフトパワーの活用”、”Fee on Free”、“製品からサービスへ”等のキーメッセージを伝え、このソフトウェアのオープンソース化の動向が今後のICT業界にどのような変化をもたらし、新しいビジネスチャンスがもたらされるかについて数多くの事例を交え、今後のビジネスへのヒントを紹介された。

 

私が現役で外資系コンピューター会社に勤めていた1980年代の中頃、10MBのメモリー、1MHzのCPU、重量100Kg,のコンピュータシステムの価格は約5000万円、これが30年後の今日、64GBのメモリー、1.4GHzのCPU,重さ約100gのiPhoneが約10万円で手に入る、ハードウェアのみに着目すると、実に4.4兆倍の技術革新を遂げており、この技術革新によりハードウェア価格は激減し、又1990年代に始まったソフトウェアのオープン化はOSの差別化により高い利益を上げてきた当時のコンピュータメーカーのほとんどを消し去り、現在残っているIBM, HP, UNISYSなどはサービス中心の企業へと変化せざるを得なかった。

 

1990年代から発展したインターネットは特許無しすべてオープンにし、ユーザーの貢献にて改良が加えられて来ており知的所有権を主張しない米国が最大の受益者となっており、Googleがオープンソースの形で提供しているAndroidもその開発に最大の貢献をしているモバイル端末メーカーが最大の受益者となっており、世界の金融機関の基幹システム、スーパーコンピューター、クラウドサーバー、組み込みOSにも圧倒的なシェアでオープンソースのLinuxが使われている。

 

現在のICT環境はサーバー、ネットワーク、ストレージ、アプリケーションの4つの要素で構成され、ハードウェアであるサーバー、ストレージなどの価格は下がり、相対的にアプリケーション・ミドルウェアのライセンス料金が高くなっているが、この数年、企業ではソフトを自社で購入せずにサービスとして利用する形態(SaaS)が増えてきている。 このICT環境のパラダイムシフトの根底にオープンソース・ムーブメントがある。

 

技術革新による変化の激しいICT業界において、”お客様と共に成長”を目指すNIGroupとしては、業界動向を把握し、顧客のニーズを先取りし、付加価値の高いサービスを提供し続けることが必須である。

幸い、本セミナーの受講者から高い評価を頂いたので、今後も切り口を変え、オープンソース・ムーブメントのセミナーをシリーズ化して開催してゆきたい。

もりた

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